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KG休館中の絵画展はまだあります。もうすこしお付き合いください。 今回はBunkamuraザ・ミュージアムで行われた「ミレー3大名画 展」です。この展覧会は福岡市美術館にも巡回しています。Bunkam uraでミレーというと僕には1991年の「ミレー展」を思い出します。 KGが開館した年なんですね。No.15にすこし記述が見られるのです けれど、そのころはまだ美術館レポートは本格的に書き出していな かったので(それにしてはNo.15は1991年の夏休みの最期の日の美 術館のはしごの話を書いています)その様子をお伝えしていません でした。とにかく素晴らしくて涙が出そうになったのが、オルセー 美術館の《春》(1868)でした。どうしてこんなに美しいものがこの 世に存在するのだろうかと思った絵です。虹の掛かった暗い空にな ぜか明るくまばゆいくらいの光にあふれる木と遠景、しかし、雲の いたずらか、さらに近景の隣の木は暗く沈んでいる。この満ち溢れ る光と影の対照は本当に美しかったのを憶えています。オルセーに 行ってもういちど見たいですね。この展覧会には国立西洋美術館の 《春(ダフニスとクロエ》(1964-65)も出展されました。この出展 にあわせて洗浄が行われました。それまで国立西洋美術館のいまは 旧館に飾ってあってくすんでいたこの絵ですけれど、この展覧会か らは、いま上野で見られる新館のあの美しい絵になっています。本 館・ブログ版No.3では洗浄のあとの美しい写真を貼り替えてありま す。KG No.3ではまだポストカード展示だった頃の解説が書いてあ るのですが、ポストカードが汚いことを詫びています。印刷も悪か ったですが本物もくすんでいたんですよね。 で、今回の展覧会ですけれど、ミレーといえばこの絵という代名詞 のような超有名な作品《落穂広い》と、これも誰でも知っている 《晩鐘》、それらとはすこし知名度は落ちるかもしれない《羊飼い の少女》のオルセーの3作品を中心に、ミレーでも見慣れたランス 美術館の《群れを見守る羊飼い》などの名作、それとミレーの周辺 のヨーロッパ自然主義の画家たちの絵を紹介するなかなか素晴らし い展覧会でした。時代の違いで自然主義にも傾向の差があるために 3部に分かれていて、1部が「ミレーと写実主義たち」、2部が 「バスティアン=ルパージュと19世紀末の自然主義」です。3部 は写実主義、自然主義と近代絵画と、ミレーだけにとどまらない、 幅の広い展覧会で、とてもいい企画だったと思います。ただ、《落 穂ひろい》を見たいという観衆が詰め掛けて、上記にある「ミレー 展」もそうでしたが、たいへんなことになっていました。なにか落 ち着いて見ていられなかったことを憶えています。1部はいわずと 知れた写実主義の代表画家クールベをはじめミレー3代名画があり、 この展覧会のメインの展示になります。あとはNo.22で紹介してい るジュール・ブルトンの絵がありました。2部は19世紀後半にミ レーやクールベの展覧会を観て影響を受けた写実主義、自然主義の 画家たちで、フランス国外にも影響が広がっていったことを観てい ます。オランダから出てきたゴッホや、No.255で紹介しているハン ガリーから出てきたムンカーチなどのクールベ、ミレーの直接の鋭 意今日を受けた写実主義の画家を紹介する前半と、No.184で紹介し た僕の好きな画家イスラエルス、No.324で紹介し、大作が大原美術 館にもあるベルギーのレオン・フレデリックなど、 国外やバスティアン・ルパージュ(え、まだKGで紹介していないの ですか、近く紹介します)のようにサロンで写実主義を発展させ、 現実社会の観察に重きをおいて制作をした自然主義の画家を紹介す る後半に分かれていました。3部はひろく19世紀末の自然主義か らはじまり、その後の絵画を開拓していった画家を紹介しています。 ピカソや、僕の大大大好きな画家であるセガンティーニ、ゴーギャ ンなどを紹介しています。 はあ、カタログをざっとさらうだけでも盛りだくさんもいいところ だったんだなあという感じの展覧会でしたけれど、おそらくはミレ ーの行列のせいで落ち着いては観ていられないでしょうね。 さて、今回の絵ですけれど、2部の後半のサロンで自然主義の絵を 展開した画家からです。 ジュリアン・デュプレ《牛乳を運ぶ女》(不詳) 46.4x55.8cm ランス美術館蔵 この画家はNo.105で紹介したバルビゾン派として有名な画家、サロ ンの落選王とも呼ばれた(10回も応募して落選し続けたそうで す)ジュール・デュプレの甥に当たります。バルビゾン派にはミレ ーも属しますが、バルビゾンの村の自然を描いた写実主義と考えて いいでしょう。その影響もあってか、直接指導を受けてはいないに しろ、自然主義を展開したサロンの画家になります。ところで脱線 しますが、No.105には、1993年の出光美術館の「ムンク展」の様子 が書いてあります。いま国立西洋美術館にも「ムンク展」が来てい るようですね。No.105で《病める子》を絶賛していますが、今回も 来ているそうです、僕は、もうこの1993ので満足しているので行き ませんが、興味のあるかたはいらしてください。 さて、絵のほうに戻りますが、この絵を見るとクールベの荒々しさ も、農民が描かれているのにもかかわらずミレーの暗さもない、な んとも明るい絵ですね。牧歌的ともいえるような温かな感じのする 絵です。まるで印象派のような明るいタッチと、筆触分割っぽい荒 い筆使いがサロンの画家としてはその昔を考えると信じられないく らいです。彼が住んでいたフランス北部のピカルディ地方の草原だ そうです。平坦な地平、曇りがちな空などブルトンの作品によく見 られるものだそうで、影響を感じさせます。 ジュリアン・デュプレはアカデミックな絵の修行をして、1876年に 26歳で親と違い若くしてサロンにデビューしています。印象主義が 生まれた頃ですね。トロワイヨンなどに連なる動物がで名声を博し ます。この絵でも牛が構図的に効果的に使われていますね。彼は、 パリ万博では受賞を果たし国際的にも名声を獲得します。No.447の ソローリャと同じようにアメリカでこの牧歌的な雰囲気は受けてよ く売れたそうです。いまは父のほうが有名ですけれど、父とは違う 名声にあふれた生涯を送ったのでしょうね。 |
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はじめまして |
ちろりん 2007/10/29 15:14 |
こんにちは |
神尾利明(Claude Monet) URL 2007/10/29 15:36 |
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