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日曜日は、土曜日から国立西洋美術館で始まった「ルーヴル美術館 展−17世紀ヨーロッパ絵画」に行ってきました。最初の週末であ ったせいかかなりの混雑でした。9:30の開場前に着いたのですが、 チケット売り場の前も前売りの券を持って待つ人もかなりの行列に なっていました。僕らはチケットがなかったので、チケットを手に 入れ、チケットをもぎられて、1階ホールへ行ったら、オーディオ ガイドを借りる行列、こんなところでも足を止められるかと、なん か疲れてしまいました。イヤホンをつけて会場に入ったのですけれ ど、ここでまたびっくり、人の山で絵の下半分は見るのを諦めるか、 かなり待って絵に近づくかしないといけなかったです。 思ったことは、まだ行き時ではないのかなということ。観たい絵、 たとえば美しいフェルメールも、あの人ごみでのおしくら饅頭では 観ても感動がわかないということ。今年は絶対パリのルーヴルへ行 くと妻と決めたので、この程度のことではめげませんが。でも、秋 に行こうと思っていますから、僕らがルーヴルにいるときは、あの フェルメールはまだ日本にいるので、もう一度、平日に休みをとっ て行ってみたいと思っています。もう一枚のルーヴルのフェルメー ルの《天文学者》は絶対観たいですね。 さて、展覧会のメニューです。 T.「黄金の世紀」とその影の領域 U.旅行と「科学革命」 V.「聖人の世紀」、古代の継承者? このそれぞれにサブメニューがありますので、けっこう考えられた 展示なんです。 Tの「黄金の世紀」である17世紀は絶対主義のヨーロッパで、宮廷 では荘厳で美しい絵画が生まれてきますが、その半面、政変、戦争、 そのために起こる貧困の民衆の暮らしが影になったのではないかと 思います。 さて、絵を紹介していきます。ピエール・ミニャールの《ド・ブロ ワ嬢と推定される少女の肖像》(1680以前)ですが、彼はフランスか らローマに学び、帰国後は、ルイ14世の治世のアカデミーの長だ ったシャルル・ル・ブランのライバルでもあった画家です。この絵 はとても美しいですね。赤い目の覚めるようなドレスに身を包んだ まだ若い美しい女性です。ブロワ嬢はルイ14世とルイーズ・ド・ ラ・ヴァリエールとの娘です。彼女が手に持っている花はオレンジ の花で、オラニエ(オレンジ)公との結婚を暗示しています。 この展覧会には、この絵を観に来たという人もいるでしょう。フェ ルメールの《レースを編む女》(1969-70ごろ)です。これは小さい ながらとても美しい絵です。フェルメールの絵でもっとも小さい絵 とのことです。彼お得意の黄色いガウンを来た女性がレースを編ん でいるところです。色彩で目立つのは、裁縫用のクッションから出 ている糸ですね。白と赤とが絵の具をたらしたように美しく描かれ ています。ダリはこの絵を気に入っていたようで、模写やその発展 形を描いています。 つぎに紹介するのは、ル・ナン兄弟の《農民の家族》です。この絵 をKGに入れたいと思います。制作年代は不明ですけれど、この黄 金の時代は、裏を返せば、戦争や病の流行など、民衆には厳しい時 代でした。これを現した画家がル・ナン兄弟で、この絵のようにあ まり裕福には見えない農民の姿を描き出しています。 ル・ナン兄弟(アントワーヌ:1588頃-1648 ルイ:1593頃-1648) 《農民の家族》 113x159cm ルーヴル美術館蔵 Uの旅行というのは、フランスや北方からイタリアに旅行をして、 そこで、絵の修行をした画家のことを言うのでしょう。また、「科 学革命」は、ガリレオやデカルトなどの活躍を指しており、次の世 紀には啓蒙思想に繋がっていきます。 北方フランドルからイタリアへ旅行したといえばルーベンスですね。 彼は外交官のような仕事もしていたようです。また、フランスから はクロード・ロランがイタリアにやってきます。彼は《クリュセイ スを父親のもとに返すオデュッセウス》(1644)において、ホメロス の書いた世界を描きだしています。 また、「科学革命」ではデカルトの肖像などが来ていましたが、ち ょっと反語的な作品も出展されていました。ジョバンニ・フランチェスコ ロマネッリの《アエネイスの傷口に ディクタムヌスの薬液を注ぐウェヌス》(1645-47)です。このディ クタムヌスは絵では矢がささったアイネイアスの足にウェヌスが貝 がらで注いでおり、その上で赤い花のついた植物からこの薬をアモ ルたちが抽出しています。しかし、この赤い花がなにものかはわか らないのです。この「科学革命」のなかでも、まったくの伝説の薬 も百科事典には「クレタ島に生える草花」と書かれていたそうです。 Vの「聖人」を描いたのは古代の継承者ですね。まず紹介するのは ピエトロ・ダ・コルトーナの《聖母の誕生》(1643)です。聖輪が乗 っている女性が聖母の母である聖アンナです。聖母は聖輪ではなく、 輝く星が頭上にありますね。バロック時代のローマの画家ですけれ ど、本当に美しい絵ですね。 また、この展覧会の名作としてフェルメールと争うのがジョルジ ュ・ド・ラトゥールの《大工ヨセフ》(1642)でしょう。この光と影 を描くラトゥールは、カラヴァッジョを除けばバロックでもっとも 卓越して描き出した画家と言ってもいいでしょう。ろうそくを持っ ているのが幼いキリストです。ろうそくのあかりで手が赤く光をす かしているところですね。うまく光の効果を表しています。父ヨセ フは、梁に穴を開けているところです。この行為は、キリストが架 かる十字架を暗示しています。 とても美しいなと思って見入ってしまったウィレム・ドロストの 《バテシバ》(1654)を紹介します。17世紀のオランダでももっとも 美しい裸婦像のひとつと言われているものです。この光と影はドロ ストの師匠のレンブラントから引き継いだものです。右手にはダヴ ィデからの手紙を持っているのでしょう。彼女はダヴィデ王との不 貞を余儀なくされます。夫のウリヤはダヴィデの命令で戦死をさせ られるのです。一般にダヴィデが見た水浴のバテシバが描かれるこ とが多いのですけれど、この絵はダヴィデに見初められたのがこの 美しさなんだと誇示するような裸体像ですね。 ざっと展覧会を見てきましたが、まだまだ紹介したい絵があります。 いい展覧会でした。 |
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美術と宗教や政治の世界史をご存知の |
panda 2009/03/05 23:14 |
pandaさん |
神尾利明(Claude Monet) URL 2009/03/06 10:40 |
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